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2015-05-20 14:10:00

岡本太郎さんの代表作のひとつに「重工業」という作品があります。いかにも岡本作品らしい、抽象画の強烈なその絵の中で、1本のネギが妙に具象的に描かれています。

 

岡本太郎をとりあげたテレビ番組で、ゲストの石原慎太郎氏が、このネギの意味は何だろうと訝っていました。

 

重工業は必ずしも人類にバラ色の未来をもたらすわけではないと、警告を発しているような不気味さが、その絵にはあります。

 

私は、このネギは一冊の童話に触発されたのではないかと、密かに思っています。

それは「ネギをうえたひと」という童話で、私が小学校低学年時の担任で、優しかった鴻巣静代先生が読んでくださったのです。先生は、1年生からの3年間、教室で本当にたくさんの本を読んでくださって、それは何よりの授業だったと思っています。

 

「ネギをうえたひと」には少し残酷な部分もあるので、詳細はネットで調べていただければと思いますが、ネギを食べるようになったおかげで、人がひとを殺すことがなくなったという童話は、お腹がいっぱいになるジャガイモや肉類でなくて、「なぜネギなのか」という、そのときの小さな疑問とともに覚えていました。

 

近代は、重工業の発展から軍備拡張、戦争へと暴走した歴史でしたが、鬼才岡本太郎氏の脳裏には、「ネギ」と「平和」がひらめいたのではないかと、凡才は睨んでいます。

 

岡本太郎氏の作品がいくつも展示されていた、シンプルななかにも趣きを感じた国立競技場はすでにとりこわされ、気持ちの悪いデザインの新国立競技場ができてしまったら、太郎氏は激怒するに違いない。

なにしろ、氏は大阪万博の「太陽の塔」をつくるときに、シンボルゾーンの大屋根の設計をめぐって、総合プロデューサーでもあった超大物丹下健三氏と、互いのネクタイをつかんで、取っ組み合いをして殴り合ったというのですから。

 

ところで、「3つのオレンジへの恋」 では、心が穏やかになるオムライスを、お出ししていますよ。