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2014-03-06 15:31:00

テレビ朝日の長寿番組「題名のない音楽会」。

初代司会者の黛敏郎さん以来、日曜朝の楽しみです。

見落とすことも多いのですが、これまでクラシックについて、音楽について実に多くの事を教えてもらいました。

 

最近では、ゆったりと美しい旋律で聴衆を魅了してやまない「ジュピター 木星」を含む、組曲「惑星」についての疑問が解消しました。

 

故ダイアナ妃の葬儀の際に、荘厳な合唱で、歌詞つきの「ジュピター」が歌われていました。

果たしてこのメロディーはホルスト自身の創作でなく、古くから伝わる教会音楽だったのか?という疑問が生じました。

 

あるいは、クラシック樂曲の多くにみられるように民俗音楽や舞曲を織り込んで作られたのか、という疑問がわいてきました。

 

「題名のない音楽会」の中で、長年の疑問が氷解してスッキリできました。

ホルストの親友であったヴォーン・ウイリアムズがこの曲を褒め、歌詞をつけて聖歌にするように勧めたことから、以後教会で歌われるようになったことが紹介されていたのです。

そして、平原綾香さんが、以前同番組に出演した際に「ジュピター」を歌った映像が流されました。

 

そのときフルオーケストラを指揮していたのは、懐かしい羽田健太郎さんでした。

いつもユーモアにあふれ、温かな人柄がにじみ出ていた、何代目かの番組司会者であった好漢・・・・・羽田さんの「題名」追悼番組では涙があふれてとまりませんでした。思いがけず「ハネケンさん」の嬉しい姿を見ることができたことも喜びでした。

 

「題名」に出演して亡くなられた方は・・・長寿番組ゆえにもう大勢いらっしゃいますが・・・私が最も好きな映画音楽(映画)である「ドクトルジバゴ」や「アラビアのロレンス」の作曲者であるモーリス・ジャール出演の回も忘れられません。

 

当時の司会者の黛敏郎氏は、パリ国立高等音楽院で同窓だったそうで、ジャール氏と親しげに話していた様子が印象的でした。

ジャール氏はたしか「ロレンス」「ララのテーマ」や「インドへの道」、「ライアンの娘」を自ら指揮しましたが、その日、生で聴くことができた聴衆がうらやましい限りでした。

 

後の映画「地獄の黙示録」で使用されて以来、あまりにも有名になったワーグナーの「ワルキューレの騎行」の曲名を教えてくれたのも、やはりこの番組でした。

三島由紀夫の追悼番組のなかで、三島が愛してやまなかったという楽劇「ワルキューレ」のなかの、この曲を指揮をしたのは日本指揮界の重鎮、山田一雄さんだったと思います。

 

このほかにも岩城宏之さん、山本直純さんら、黛敏郎さんと親交のあった数多くの音楽家のお顔が思い浮かびます。

 

もはや「重鎮」の一人となられた井上道義さんは、「黛時代」には長髪ふさふさの番組常連の若手指揮者でしたが、先般放送された「ピーターと狼」での多芸多才ぶりには驚きでした。

 

映画「ひまわり」のテーマ曲は懺悔したくなる曲だと云い、道端で拾ったお金を手に、繰り返し流れたこの曲を耳にするたびに、逡巡葛藤する男を演じたのは、欽ちゃんこと萩本欽一さん。

 

やはり黛時代、音楽家で一番長生き(演奏活動するの)は、どうやら指揮者で、ピアニストがそれに次ぎ、もっとも短命なのはトランペット奏者らしいと取り上げましたが、何だか理由がわかるような気がします。

 

「題名のない」は、肩が凝らないで多くの事を教えてくれる秀逸な音楽教養番組です。

世界を股に超多忙な佐渡裕さんにも 、お身体大切に長く続けていただきたいものです。