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2013-10-22 00:00:00

雨の中のホームカミングデー。夕刻近く、演奏活動が終わったグリークラブOB、「稲門グリー」のメンバー7名が一息入れにみえました。

 

メンバーの面々が、先般、私も聴かせていただいた東京芸術劇場やサンりーホールでの「炎のコバケン」の演奏の感想などを楽しげに語り合っていたとき、あとから見えた学生3名とおばさま3名のグループ6名も、可愛いデザートを召し上がりながら和やかに談笑を始めました。

 

やがて、グリーのメンバーがひきあげようとしたとき、妻と手伝っていたお友達が是非1曲をと所望しました。

メンバーは快く受け入れてくれ、その場で声楽パートを分担し一曲づつ音合わせをして、見事な即興で3曲も披露してくれました。

 

一曲目は初めて聴く曲で「いらか」と呼んでいたようでした。2曲目は久々に聴く名曲「時計台の鐘は鳴る」、曲が終わるたびに拍手が起こり、最後に「ひかる青雲」で「・・・慶応倒し 意気あげて・・・」と歌うと、奥の方で聞いていた6名からもどっと歓声がわきました。

 

奥の3人のご婦人・・・は正しい曲名をご存じなく「ワセダ ワセダ」の曲をと云って・・・「都の西北」を聴きたかったようですが、私はお疲れのところをこれ以上は厚かましいかと思い、リクエストを遠慮しました。

歌い終わって、グリーのメンバーは気持ちよくひきあげていきました。

 

すると奥に座っていたご婦人方が口々に云ったのです。

「自分たちは陸前高田からやってきました。津波でみんな流されて何にもなくなっちゃったんですよ」

「今日は、ホームカミングデーの会場で野菜を売ったが、雨がひどく足もとがびしょびしょに濡れ

て大変な思いをしたが、こんな素晴らしい合唱を、ライブで聴くことができて本当によかったです」

「とってもよい思いでになりました」

「これで陸前高田に元気に帰れます」

 

私は、学生とご婦人からなるこのグループを何かを演じた学生たち、てっきり親子縁者だと

思っていたのでしたが、学生は一緒に活動したボランティアで、もっと早く事実を知っていれ

ば、グリーのメンバーも喜んで10曲も歌ってくれただろうにと残念でした・・・それでもこんな

に喜んでいただけたのは幸いでした。

 

この日は入りきれないほど大勢の方が見え、私たちは全力投球でしたが、陸前高田の方とさ

さやかな交流ができたことや、「クレームブリュレを食べてとても幸せな気持ちになりました」と

云って帰って行った女子学生のことばで、この日の疲れが癒された思いでした。