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2011-12-19 11:37:00

昨日、早稲田大学ニューオルリンズ・ジャズクラブの、第50回記念リサイタルが開催されました。

 

高校時代に、ウクレレを弾いていた友人の口から、慶応のナレオハワイアンズと、

早稲田のニューオルリンズの存在は聞いていたのですが、

早大在学中も卒業後も、演奏に接する機会がありませんでした。

 

今回の第50回記念のイベントは、同クラブに所属していた、当店アルバイトの女子学生のご縁から。

 

大隈講堂は満席の盛況で、立ち見禁止のため、入りきらないひとは、小講堂で待機しなければ

なりませんでした。

 

学生ではトップクラスの腕前といわれるメンバーによって、プログラムは順調に進みました。

 

そしてついに、本場ニューオリンズからの大物ゲスト、マイケル・ホワイト・クインテットによる

演奏が始まりました。

 

クラリネットのホワイトさん、ベースのミッチェル・プレーヤーさんは、身体が大きく、

皆さん雰囲気があり、スタンバイのステージ上で、既に存在感を発していました。

 

そして、ホワイトさんによって、クラリネットの最初の一音が発せられると、なにかが変わりました。

ジャズバンドからとは思えない、オーケストラからとも思えるほどの、表情豊かに湧き出る泉は、

大隈講堂内の、空気の組成を、光の質を、一瞬にして変えたのでした。

 

当日述べられたクラブ側挨拶の中で、

「歴史に残るのは、多くの事象の中のほんの一部にすぎず、ここ大隈講堂の壁にも、

記録に残らない歴史が、いっぱい刻まれているのです。」

という趣旨の発言がありました。

 

ホワイトさんたちは、本国でハリケーンによる大災害を体験、今年日本が被った災害に対して、

特別の思いを抱いているとのことでした。

 

そのような熱い気持ちのこもった、この日の演奏は、間違いなく大隈講堂の歴史に残る名演奏であった。

曲の中に、日本の唱歌「さくら」を取り入れた、夢かとも思う、「ラプソディー・イン・ブルー」。

 

私は、そう多くはないが、内外のバンドによるジャズの生演奏を聴いたことはあります。

浅草ジャズフェスティバルでは、やはり本場のバンドや、歌手による演奏を聴き、

いいなと思いましたが、この日のような体験は初めてでした。

 

私の席は、大隈講堂3階席、最後尾でした。

演奏された曲は、個々の音はもちろん、5人のハーモニーが絶妙で、どんなシーンでも、

細部にいたるまで、明確に音楽が構築されていました。

 

一音一音が、最弱音ですら、「最弱音のまま、力強く、美しく」、最後尾の席まで響いてきました。

 

一行にアテンドしたクラブ員から、ホワイトさんは、人間的にも大変魅力のある、

優れた方とお聞きしました。

しかし、恥ずかしながら、ジャズのジャンルの知識は殆どない私は、この日まで

マイケル・ホワイトの名を知りませんでした。

 

それだけに、先入観なしに聞いた演奏の凄さは新鮮でした。

 

Dr.ホワイトは、マルサリスや、エリック・クラプトンら超大物アーチストとも

交流・競演しているのですから、当然です。

ステージマナーには、偉ぶり、おごるところは全く見られず、

ときおり、ミネラル水を飲み、タオルで顔の汗をぬぐう仕草にも、

曲の合間のトークにも、誠実な人柄が伺えました。

 

この日、ホワイトさんのコンサートは、ニューオルリンズ・ジャズクラブにとって、

聴衆にとっても、この上ない贈り物となったのでした。

 

 

(後記)

この日のコンサートは、無料だったのですが、事前予約制でチケットは必要でした。

知らずに、入れなくなるところで、帰ろうとしたら、男子学生から、1枚どうぞと渡され、

この日の演奏を体験できました。この学生さんに感謝です。

 

ニューオルリンズ ジャズ クラブは、この度の東北大震災の被災地で、3度の応援コンサートを行ったそうです。

きっとこの日のように、感動と元気が届いたことと思います。