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2018-03-11 16:00:00

「ごめんね・・・」

こう言いながら、うら若い女性が木の根下に倒れ込む・・・・。

残されたものの悲しみを平井 堅さんが滔々と歌いあげた「瞳をとじて」。ビデオの映像シーンとともに何度耳にし目にしても熱いものがこみあげてきます。

 

「3つのオレンジへの恋」の「舞台」で一人の女性が涙を流しました。

この味・・・あのときと同じ・・・変わっていない。

早稲田を卒業後、久しぶりに東京にやってきて、海よりも懐かしい思い出の「オム」を食べたのです。

 

ある年の受験シーズン、不安でいっぱいになり眼に涙をためながら、ひとりの女子高生が「3つのオレンジへの恋」のドアを開けました。

はやいもので、その彼女もことしの春は他大学の4年生となるのです。先日、「まえたか」の彼といっしょにやってきて幸せそうな顔を見せてくれました。

 

きのうの土曜日は、早稲田実業初等部2年生の母子一組と1年生の母子三組とがにぎやかに来店。課外授業で、大隈庭園のなかで、磁石にくっつく石を採取してきた帰りのようです。

 

こどもたちはみな活発で、オムライスやブリュレを満喫したあと、それぞれ思いを口にします。

 

「なんで辞めちゃうの」

「もうじき70歳になるからね」

「自分は社長をやって、従業員を募集すればいいのに」

「ぼく、店長やるよ」

「私も働く!」

「ぼくタマゴ焼く!」

「むずかいしんだよ。気持ちだけもらっておくね」

 

「はい、ピース!」

帰り際に1年生の女の子が無邪気に私の写真をアップで撮っていった・・・ありがとうというべきなのか。

きみたちが早稲田大学に入学するときには「3つのオレンジへの恋」はもうないんだね。

いつかこの日のことを思いだしてくれるかな。

 

笑顔と、ときにはいくとおりかの涙。

幾多の名場面がうまれた「3つのオレンジへの恋」の舞台でした。

 

4月が終われば、新しい物語が始まることはもうないのです。

 カーテンコールはありません。