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2016-03-24 18:00:00

商工会議所新宿支部と伊那市商工観光課産業立地推進課との企画で、長野県伊那市を訪問させていただきました。

江戸時代、高遠藩主である内藤氏の下屋敷が新宿御苑の地にあったことから、昭和61年に新宿区と高遠市(現伊那市)との友好提携都市関係が始まったそうです。

 

伊那市といえば、なぜか山口県出身の歌手あさみちゆきさんが観光大使をつとめている都市です。私は彼女が自身のラジオ番組で、伊那市文化会館でのスケジュールを告げているのをこれまで何度か耳にしていました。

ご案内していただいた市の職員の方にお伺いしたところ、伊那市に進出したメーカーの工場長さんが大のあさみちゆきファンだったことが発端で、大使就任間もないころは、井の頭公園でもそうであったように、会場の片隅で観客はまばらだったそうです。

 

しかしその後は、渋谷公会堂コンサートの夢をかなえ、千人収容の伊那市文化会館大ホールで公演できるようにまでなった・・・あさみちゆきさん出産復帰後の初コンサートがこの文化会館だったとのことで、会場からの温かい声援にあさみさんはどんなに胸をあつくしたことでしょう。

 

以前、「3つのオレンジへの恋」でアルバイトをしていた文学部の女子学生が伊那市出身だったこともあって、「彼の地」は一体どんなところであろうかと思っていました。よく「伊那谷」と言われることから、馬篭宿のような細長い、鄙びた街道町の景色を想像していました。

 

新宿の京王プラザホテルに見送られ、伊那に向かうマイクロバスの車窓から見る、久しぶりの中央高速道の景色は初めて走ったときのように新鮮で、途中からずっと見えてくる八ヶ岳や南アルプス、中央アルプスの峰々の景観に飽きることがありませんでした。ときどき白い山頂を見せていた富士山も、ここでは主役の座を奪われます。

 

伊那市の企業見学では「かんてんぱぱ」の伊那食品工業さんと、高品質手袋メーカーの東京パックさんを訪問させていただきました。両社とも優良企業でありながら、「中小企業」として生き抜くために、なお日々研鑽されておられ、頭が下がる思いでした。いずれも中国に対して非常に厳しい見方をしていたことも印象的でした。

 

名工、名職人を思わせる東京パックの波多野社長さんは、安かろう悪かろうの外国品とは一線を画し、品質上の信頼をすでに確立されていますが、自然災害のリスク管理には注意を払いながら、昨秋完成させた真新しいアルプス伊那工場を「夢の工場です」と言って、目を輝かせておられました。大量生産ができる下請けに甘んじることなく、独自路線を貫いたことが今日の信用、地位を築いたとのことです。

 

塚越会長と心を同じくする、伊那食品工業の丸山取締役のお話は、まるで京都名刹の僧侶による悟りの境地のようで、実に心地よく心のなかに入ってきました。

私は伊那食品工業さんについては「かんてんぱぱ」の会社だとしか知らなかったので、この日は聞くこと目にするものすべてがおどろきでした。

 

始業開始前30分間の社員の清掃奉仕に支えられた、美しい自然環境の中にある会社社屋、社員全員が幸せにならなければならない、人にも会社にも迷惑をかけない・・・・圧倒的な説得力によってその社是・社風・社訓に納得させられてしまいました。

 

今では20人の募集に対して三千人のエントリーがあるというのもうなずけます。

この両社だけ見ても、伊那市は何とすばらしい企業を持っていることかと、自然の美しさとともに感心させられた一日となりました。

 

南と中央、二つのアルプスにはさまれた伊那市の景観は雄大で、雪も台風も少なく住みよいそうで、「住みたい都市」や「住みたい田舎」のランクでも結構上位にあるといいます。

 

「3つのオレンジへの恋」でバイトし、いまは大手デパートに就職している女子に言ってあげよう。

「伊那っていいね」。

 

そしてみなさん、「3つのオレンジへの恋」にも是非魅了されてください。